Blogページ

ダルクローズ・メソッドが必要な人とは?

2016.02.09

幼児音楽教育として人気のリトミック。もともとは、創始者ダルクローズが音楽家向けに今の音楽教育だけでは足りない、もっと自分自身が優れた楽器になる必要がある、と作られたメソッドの中の1つの要素でした。
・独自の歌い方により   自分の内側に響く耳を持つことを目指した「ダルクローズ・ソルフェージュ」
・リズムや音楽のエネルギーを動くことで   音楽の躍動感を感じる事を目指した「リトミック」
・上の2つを組み合わせて、    音楽を作り出す力を育てることを目指した「即興」
の3本柱でできているメソッドです。

ダルクローズメソッドで得られるもの…それは、
音楽そのものになる
ということでした。

音楽を大きい球体だと想像してみてください

楽譜の読み方や楽器の奏法、理論やルールから学ぶことは、
やり方を身につけて音楽の本質を知ろうとする、

いわば、球体の外側から内側に入っていくアプローチ方法です。

演奏にはとても多くの脳神経を同時に使うため演奏技術を習得するには、とても長い年数と労力がかかります。
しかも、音楽はとても奥が深いので、それだけ訓練を積んでも、球体の内側である音楽の本質に辿り着ける人は、専門家であってもごく僅かしかいないと言われています。

ダルクローズは、演奏技術などから一旦離れたところで、球体の内側から外側に向かって展開する、
つまり、
音楽の本質から身につける方法
を確立したのでした。

そして、その球体の内側である音楽の本質を自然に身につけられる才能を持った「ごく僅かな人」以外は、
この意図的な訓練方法で、全ての音楽家が身につけるべきこと
と考えたのです。